ストレートネックによる若年頭痛患者がさむら脳神経クリニックでも急増中です
ストレートネックとは?
最近、さむら脳神経クリニックに受診する方で、特に10代、20代の若年者の『ストレートネック』から起こる頭痛の患者さんが増加している印象を受けます。
まず、頭痛には大きく分けて2種類あります。1つは、片頭痛(偏頭痛)、緊張型頭痛、群発頭痛などの頭痛。
もう一つは、くも膜下出血や脳動脈解離、脳血管攣縮、脳腫瘍など命に関わる頭痛です。
このストレートネックは、 緊張型頭痛と関係があり、頭・首・肩周辺の筋肉が緊張することによって血流が悪くなり、その周辺の神経が刺激されることで頭の痛みが引き起こされます。
ストレートネックと一般的な首を比較してみる
それでは、ストレートネックと一般的な首の違いを実際のレントゲン写真を見てみましょう。
まず、普通の首って、こんな感じ!
前に凸のカーブを描いております。
しかし、最近若年者の頭痛の患者さんの頚部レントゲンを撮影するとストレートネックの方が増えております。
こんな感じで、首の骨がまっすぐに!
一般的な首と違って首がまっすぐに伸びているのがわかりますか?
これが『ストレートネック』です。最初からこんなふうに首の骨がまっすぐだった訳ではないんですね。
人間の首はゆるやかなCカーブを描く事で、頭部と体のバランスを保っています。しかし、重たい頭が前に落ちるような姿勢が長時間続いて、本来前に凸にカーブしているはずの首の骨の並びが、徐々に伸びてきてまっすぐになってしまったのです。
首の骨がストレートになってしまうと、重たい頭が前に落ちるので後頚部〜肩の筋肉で重たい頭を持ち上げていなければならなくなります。首や肩にすごい負担がかかった状態になる訳です。しかし、これらの子供たちに肩こり首頃の自覚がある訳でなく、“頭痛”として脳が認識してしまうのです。
これに対して、頭痛薬飲んでも治るはずがないのは当然の話です!
昨年、当クリニック1年間で、頚部レントゲンでストレートネックだった年齢別の症例は、以下となりました。
【年齢別頚部レントゲンストレートネック結果】
という結果でした。
頭痛がひどくなったため、学校休んで当クリニックで受診する訳ですが、この子達が社会人になって長時間のデスクワーク業務に果たして耐えられるのか非常に心配です。
社会人になって頭痛がひどくなり、仕事休んでばかりじゃ社会生活もままならなくなってしまいます。
さらに!!
驚くことに、ストレートネックを超えた“逆カーブ”の子供達も増えています。
0歳〜10歳で22人中1人 4.5%
11歳〜15歳で54人中7人 13.0%
16歳〜20歳で46人中6人 13.0%
ちなみに、21歳〜30歳までの94人では、21人と22.3%の方が逆カーブで、さらに増加傾向が見られます。こうやって頚部レントゲンを撮影してお見せすると、本人よりもご父母の方が衝撃を受けられるようです。
ストレートネック、逆カーブの原因
主な原因として、“長時間同じ体勢”で仕事をしたり、スマホ画面などを操作する事で多くなったと言われています。また、小・中学生では、カバンやランドセルが重過ぎることも原因の一つと考えられます。
骨格や筋肉靭帯がまだ未熟なうちから、首や肩に負担がかかる状態が増えていることと、外で走り回って遊ぶことが少なくなったことも、遠因となっているように思っております。
お子様の原因不明の頭痛でお悩みの皆様方は、是非さむら脳神経クリニックにご相談下さい!
詳しくは、当クリニックホームページへ
http://www.samura-clinic.com/
承認後、受け付けます。